2013年11月29日

きっさこ

むか〜し、むか〜し、神保町の裏通りに<李白>と申す伝説の喫茶店がありました。

その喫茶店は諸先輩から「大声で話すべからず」「ゲラを持ち込んで校正などしてはいけない」と申し伝えられ、俳優・すまけいのメガネ姿に似た“超無口な”店主で有名な喫茶店でした。

不思議と、古い、五月蠅い、そして床は斜めでヤヤ平衡感覚が狂いそうなお店だったのですが、業界仲間と待ち合わせは、惹かれるように<李白>を利用していました。


何年前でしょう。
<李白>が世田谷・経堂に移転して、ある日、今度は老齢の私メには故・吉田健一氏(『文学概論』講談社文芸文庫、『酒肴酒』光文社文庫、<ランチョン>の超常連)に似た人が居抜きでJAZZの店<喫茶去(きっさこ)>をオープンしました。

<李白>時代との違いは、店内はそのままで、入り口にド〜ンと年代モノのスピーカー(どこのか聞いておくべきでした)と、ひたすら集めたと思われる大量のLP盤JAZZボーカルのレコードが鎮座していまして、店主の好みの曲がいつも流れていました。

多分、趣味を生かした老後の楽しみだったのでしょう。
ご愛嬌で珈琲が出てくるまで恐ろしく時間がかかっていました。

その後風の便りで閉店を知り、いよいよ味のある下町しもた屋風の喫茶店も終わりかと、ちょっとセンチになったりもしたが、なんと店名、店内、外観そのままに二代目<喫茶去>として、“う〜む、同じ匂いがする・・・” 年の頃なら五拾五がらみの人が店主となり、ボーカル中心から70年代のいわゆるJAZZ喫茶に変わって営業を再開していました。

kissako.jpg 当時の喫茶去



それから数年……。

ある日定番<グラン>でメンチ盛り合わせランチをすませた後、たまにはと思い店頭に立つと “あら不思議、私は太郎(浦島)か?” 完全に新築されたビルになっており、その1Fには
<きっさこ>なる看板が!!!!?(写真では見えにくいですが)

喫茶去02.jpg

当然お邪魔しました。
今までで一番若い店主が、てきぱきとコーヒーを入れ、70年代の大音響JAZZ喫茶とはやや趣を変え、抑え気味の音量でJAZZが流れていました。

何とも絶好の “隠れ家” に変身です。
特に2階は、2時間まで、5〜6名で打合せ(要予約)が出来る “和” テーストのスペースになっていました。

喫茶去01.jpg


『BUD POWELL IN PARIS』などリクエストをして、仕事の合間の癒やしの場として利用しよう。
(そんなに仕事してます〜う? と陰の声。)

壁面スペースでは絵、写真の展示や、土、日、そして祝日は貸し切り可能なので何かと便利な空間かも?

お昼<グラン>で休息が<きっさこ>、そして夜は<247>? 
なんと言う至福のトライアングルぴかぴか(新しい)じゃ!

<きっさこ>メニューはいたってシンプルで、珈琲、紅茶、お茶系の飲み物と自家製ケーキがあります。
ただし珈琲はすべてオーガニック豆の自家焙煎で、JAZZに見事に融合しています(?)
自家焙煎<KandaCoffee>の系列店のなせる技? 
珈琲は深煎、中煎、浅煎・各600円、各種紅茶700円、ケーキ350円。

喫茶去03.jpg


JAZZ喫茶の全盛時代には、普通の喫茶店で珈琲が300円で、ほぼ倍の600円が相場でした。
その当時を考えれば何ともリーズなブルではありませんか?

場所は、白山通りの天丼<いもや><グラン>の間を入り路地の十字路を右折するとすぐです。角は鯖焼きの<近江や>です。
(綾)

Bud Powell in Paris [Import] / Bud Powell (CD - 2008)


東京都千代田区神田神保町2-24-3
03-6272-9354
11:00〜21:00(土日祝 12:00〜18:00)

  ※店舗情報は変更になる場合がありますので、事前にご確認のうえご利用ください。

posted by ガリーズ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 喫茶店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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